人脈、経験で古里貢献 若越クラブが新春交流会
首都圏に住む福井県ゆかりの経済人らでつくる「東京若越クラブ」の新春交流会が3日夜、東京都港区の明治記念館で開かれた。今年1月に退任した森隆志・前気象庁長官(福井市出身)が講演したほか、新入会員11人が自己紹介。会員の幅広い知識や経験、人脈を古里福井の発展に生かそうと思いを新たにした。
森さんは昨年1月の能登半島地震発生時、気象防災監として官邸で対応に追われたことに触れ、「支給の携帯電話を20年間肌身離さず、災害時にすぐに官邸に駆け付ける生活だった」と重責を振り返った。気象予報や観測データは「使ってもらってこそ価値がある。気象の影響を受けない産業はない」と強調し、気象庁が経済界と連携して気象ビジネスの市場拡大に取り組んでいることも紹介した。
代表幹事の小林栄三・伊藤忠商事名誉理事(若狭町出身)は「今年は変革の年になる。変革の後に生まれる新しい秩序を注視しながら、福井の応援団として頑張っていきたい」とあいさつした。
参加者約80人が料理を囲んで交流。幹事の三屋裕子・日本バスケットボール協会長(勝山市出身)が「古里のことを思い続ける東京若越クラブのポリシーを大切にしていこう」と呼びかけた。